2005年11月後半
最近は更新をサボっているから、前後半に分ける意味がなくなってきた。ブログにした方が良いかもしれないが、実はブログの仕組が良く分かっていないので、二の足を踏んでいる。HPよりも簡単に日記型のサイトを作れると言うが、どうしたもんか? 写真のアップも楽そうだし、来年1月を目途にブログを始めてみようかとも考えている。
タイトルは、やはり「酒日記」かなー。でも、日記だと毎日更新しないといけないからプレッシャーがかかる。今書いているタイトルを「雑記」としたのは、絶対に毎日更新できないと始めから分かっていたから、エクスキューズできるように「雑記」とした。ここ1年のテイタラクを鑑みて、我ながら自己分析が出来ているというか、先見の明があった(情けない)。
先週は娘の「七五三」のお参りを高幡不動でした。本当は去年だったのだが、諸事情により1年遅れになった。晴れ着は、妻がネットオークションで落とした。正絹の着物に帯やら髪飾りやら履物やらフル装備でついて2万円くらい。格安である。ネットオークション、恐るべし。ちょうど、菊祭も開催されていたので、菊の花をバックに写真を撮りまくった。馬子にも衣装とはよく言ったもので、我が家のお転婆娘もお着物を着ていると、田舎大名の姫君くらいには見える。
最近ブームのカップ酒。賛否両論色々あるようだが、僕はまぁ良いんじゃないかと思っていたが、「日本酒チャンピオンズ・カップ」の結果を見て考えてしまった。グランプリには、沢の鶴鰍フ「吟醸 ひとはなぐらす」が選ばれた。このカップ酒を近所の酒屋、スーパー、コンビニで探したが見つからなかった。飲まずに批判するのも気が引けるが、大体の味は想像できる。
ナショナル・ブランドの酒造メーカーだから、設備投資をしてカップ内を真空にする技術を導入、保存状態を良くしている。それは素晴らしい企業努力だと思うし、大手メーカーならではだと感心もした。でも、造られている酒自体が・・・。とある日本酒関連のサイトで常温で棚に置いてあったものとコンビニの冷蔵庫にあったものを買ってきて飲んだ感想が書かれていた。日本酒を題材にした漫画を書いているT氏と日本酒関連イベントなどを主催しているF社の社長なのだが、余りにもひどい酒質だったらしい。飲んでいないで、お二方の意見を鵜呑みにするのも何だが、僕の予想していたとおりなので、たぶん僕が飲んでも同じ感想だと思う。
このメーカーの最高の酒に大吟醸「春秀」がある。「壷」入りと一升瓶入りがあり、壷の方が33万円で一升瓶は3万円。だから、お酒自体は3万円の大吟醸だと思えば良いと思う。「山田錦」を33%まで磨いたお酒で、受注生産となっている。壷も一升瓶もともに受注生産なのだが、僕が腑に落ちないのはその納期が僅か10日程度だと言うこと。たった10日で造られる大吟醸って・・・? 「天青」蔵の五十嵐君のとこなんて、純米吟醸でも「もろみ日数」だけで33日。どんな機械で造っているのか、見てみたいものだ。
こんなメーカー(お蔵なんて呼びたくないね)が造った「吟醸酒」カップなんだから、飲まなくたって大体想像は出来る。そんな酒がグランプリを取り、グランプリのカップ酒を飲んだ人が、日本酒をどう評価するか・・・、考えただけで背筋が凍る。グランプリをとった「吟醸 ひとはなぐらす」が、日本酒の最高峰だと考える消費者が出てくるのではないか。ちなみに「吟醸 ひとはなぐらす」は120mlで300円、カップ酒の中では高い方だから余り売れないことを祈りたい。
カップ酒自体は、お酒を提供する一つの形態だと思う。また、カップ酒を仕掛けた味のマチダヤさんの意図も理解できるし、良質の酒を醸している地酒蔵さんが造るカップ酒は、保存状態に一抹の不安はあるが、それでもナショナル・ブランドのカップ酒とは一線を画すものだと思う。
だが、資本力の差は如何ともしがたく、カップ酒がブームになり商売になると思えば、ナショナル・ブランドが本腰を入れて参入して、せっかく出来つつある「旨い地酒蔵のカップ酒」市場を、「まずいカップ酒」市場へと変えてしまう。今回の「吟醸 ひとはなぐらす」のグランプリ受賞が、ナショナル・ブランドの攻勢の足掛かりにならないことを祈りたい。
さて、明日は「独酌会」。美味い地酒を堪能してこよう。
我が家の近所の酒屋さんでは、ご主人の方針でカップ酒を置かないようにしている。この間まで店頭にあったカップ酒の自販機も、いつの間にかなくなった。カップ酒の自販機は、国税局が撤去を指導しているようだが、それに従ったと言う訳ではないようで、店の方針としてカップ酒は仕入れないようだ。
実際、店内にもナショナル・ブランドを含む大手の3種類くらいしかない。いま、カップ酒がブームであることも知っていて、問屋の営業さんからも勧められるらしいが、断っている。理由は簡単で「この辺では売れない」から。恐らく日本酒自体が売れていなくて、カップ酒は更に売れないのだろう。
ロットの問題もある。一升瓶なら6本単位で1ケースだが、カップ酒は1箱30本入り。量的には一升瓶換算で3本分だが、30本を売り切るのは大変らしいし、カップ酒は劣化しやすいから長期間在庫に出来ない。数種類置いたら、不良在庫の山になるのが目に見えているから、やらないのだそうだ。
小山さんでは、60種類くらいのカップ酒を置いている。無論、地酒蔵のものだが売れているようだ。カップ酒は劣化しやすいから、2回火入れの酒を置いている。味見用に数種類を買って行く人が多いのだそうだ。小山商店だから、地酒ファンが来て買って行くのだろう。普通の町の酒屋さんでは、こうは行かない。
結局、お店の方針とアイテムがマッチするかということになる。普通の酒屋は、ナショナル・ブランドの日本酒とビール等で生計が成り立っていれば、それ以上のことは敢えてすることもない。より上を目指せば、小山さんやはせがわ酒店、味のマチダヤ、鈴傳のように地方蔵を回って商品開発したり、酒の会を開いて地酒ファンを育成したりしなくてはならない。
生活圏の中に、こういった酒屋があれば客はどちらに流れるか明白だが、世の中うまく出来ていて地酒に興味がない客の方が多い。だから、普通の酒屋が営業できるし、僕らも美味しい地酒を普通に買えることが出来る。しかし、マスコミなどで生産量の少ない地酒や本格焼酎が取り上げられると、一部の酒好きの間だけで消費されていたところに一般人が大挙して押し寄せてパニックになる。「十四代」や「焼酎ブーム」などはその典型で、普通に買えていた銘柄が、ある日突然店頭から消えてしまった。
僕などは、そんなに執着心がないから、いずれブームも落ち着いて買えるようになるとのんびり構えているが、中にはこういう状況に腹を立てる人種も居る。何を勘違いするのか蔵元を批判したり、食って掛かったりする。こういう人は、「俺が有名にしてやったんだ」くらいに考えているのだろう。僕も「十四代」は、高木専務が仕込んだ最初の年から飲んでいたから、ブームとなり普通に買えなくなった当初は内心穏やかではない時期もあったが、買えなくても飲める店はいくらでもあったし、酒質が停滞した時期でもあったから自然とどうでも良くなった。
これは、他のお蔵が打倒「十四代」を目指して次々と美味しいお酒を醸すようになったからで、そっちを飲むのに忙しくて「十四代」は年に1回、その年の出来を確認するだけになった。結局のところブームに乗る人も飽きっぽいし、僕のような地酒ファンでもすぐに目がよそに行く。特に東京の市場は、物があふれているから選択肢は多岐に渡る。一つの銘柄に拘る必要もない。こういう客を相手にする蔵元さんや酒屋さんは大変だ。酒屋さんは、仕入先が沢山あるからまだ良いが、蔵元は一つしかない。
だから、地酒蔵さんは地元に目を向けるべきだと思う。地元の人は裏切らない。都会の客は浮気をする。カップ酒も地元の人は買わない。流行りものに手を出す都会での一時的なものなのだから、敢えて手を出さなくて余力があれば注文に応じて出荷すれば良い。慌ててラインを造ったり、瓶詰め機を導入することはない。1年も経てば埃をかぶって蔵の片隅に放置されるのが関の山だと思う。カップ酒のブームは、短命で終わると思うな。
土曜日が小学校の発表会だったため、月曜日が代休で娘と妻はディズニー・シーに早朝からお出掛け。ちなみに娘の発表会は、「おたまじゃくしの百一っちゃん」と言う劇で、娘は水の精を演じていた。それにしても世のお父さん方というものは、子供の発表会には気合が入っているようで、体育館の後方にはビデオ用の台まで用意されていて、記者会見さながらの三脚が並んでいた。ご苦労なことで・・・。
妻と娘の帰りが遅いので、僕は「おかげさん」に寄る。前日の日曜日は今年最後の「独酌会」で、60種類のブラインドだった。その中から一つを持ってきて神ちゃんに「何番か当てたら毎週1万円店で使う」と言ったら、当てられてしまった。ただ、僕も神ちゃんも「鳳凰美田」だと思っていたのだが、実際は「大信州 大吟醸 掟破り」だった。
でも、銘柄ではなくブラインド試飲の番号を当てられたので、約束は約束なので飲みに行った。すると、「浪花正宗」の成子さんが来ていて、隣には「独酌会」仲間の熊ちゃんもいた。成子さんは、かなり出来上がっているようで関西人特有のノリでお話した。来年の酒で自信があるものは「おかげさん」に送るので、僕と熊ちゃんに飲ませてくれるとのことで、ありがたい話である。「浪花正宗」も「さか松」も、今のところ僕の好みではないが、彼は熱心な造り手なので楽しみだ。
「おかげさん」では、燗酒を飲む。「田从 12BY」「奥播磨 山廃吟醸 雄町」「貴 純米吟醸」と神ちゃんお勧めの燗酒はどれも美味しい。中でも「奥播磨」は、素晴らしい酒だった。他の二つが燗酒特有の「火当て香」や「甘さ」が感じられるのに、「奥播磨」は純粋に米の旨みが凝縮され、熟成酒らしい丸みを感じられる酒だった。燗酒は、これさえあれば他はいらない、とさえ思えた。
最後に「来福」の限定版。残念ながら詳細は書けないが、お蔵以外では「おかげさん」でしか飲めない特別ヴァージョンの酒で、熊ちゃんと2人で楽しんだ。
今日は、勤労感謝の日。久しぶりにラフェット多摩に行く。お米がなくなったので、買いに行くのが目的だったが、ペット・ショップを見たり、お茶したり、お洋服を見たりしていたら、いつの間にか昼過ぎに。慌てて「棚田米」の新米を買い、「生ラム肉」を夕食用に買って帰った。帰り道、いつもの卵屋で「名古屋コーチンの薄皮」を買い、昼は「カルボナーラ」。食後に多摩川の土手を聖蹟桜ヶ丘までお散歩して、夜は「ラムの香草焼き」。肉を焼くのは僕の担当で、ラムを焼くのは久しぶりだったが、我ながら見事な火の通り具合で美味しかった。ワインはハウス・ワインのシラー。
ワインは昼から飲んでいたので量が少なく、「富久錦」の杜氏が作っている丹波篠山の「山の芋」を、静岡・丸子の宿の「丁字屋」で知った「磯部揚げ」にして「福千歳 純米」を燗にする。しみじみと旨い。日本人として生まれた幸せだ。
実家から「太刀魚」が来たので、「福千歳 山廃純米 ひやおろし」を燗にする。釣りが趣味の僕の父は、週に1回くらい釣り船に乗って遠州灘沖に海釣りに行くが、殆ど毎回ボウズ(一匹も釣れないこと)で帰ってくる。20年位前は、行けばクーラー2個分くらいは釣ってきたのだが、10年くらい前から釣れなくなり、最近はさっぱりのよう。それでも、毎週1万円くらいの船代を払って行っているのだから、高い魚代だ。
で、久しぶりに「太刀魚」が、そこそこ釣れたらしい。田舎の老人2人では、食べきれないので我が家に送って来るのだが、僕も二切れくらい食べれば十分なのだが、結構な量を送ってよこすので冷凍保存することになり、いつしか冷凍庫の肥やしと化す。でも、さすがに釣りたてを送ってくれるので、塩焼きにするだけで美味しい。日本酒の肴にピッタリ。こういう新鮮な魚ばかり我が娘は食べているので、スーパーで売っている魚を焼いてもあまり箸が進まない。「じーじの魚の方が良い」といつも言う。で、じーちゃんも孫可愛さに毎週釣りに行くことになる。果たして、良いのか悪いのか・・・。
小山で、「酉与衛門(よえもん) 特別純米 美山錦」(「よ」の漢字は、酉偏に与だが表記外)を買う。この間の「独酌会」で、綺麗な酒質で好みだったので買ったのだが、アル臭がきつくて、いわゆる「地酒」っぽかった。やはい、一発勝負の利き酒会と家で飲む酒では印象が違うなー。
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