2005年3月前半
おかげさまで2周年
Bar Finessesを開設して、満2年が経ちました。3年目に突入です。元来飽きっぽい僕が、曲がりなりにも続けてこられたのは、見てくださっている方々の存在が励みになったからです。初めの頃に比べ更新を怠りがちですが、引き続きよろしくお願い致します。
さて、雪です(書いている今はすっかり溶けていますが)。今年は、雪が多いですね。雪は好きなので降る事に抵抗はないのですが、さすがに金曜日は参りました。朝、駅に向う途中、大げさに言えば”吹雪“でした。雪国の人から見れば、日常的な降りなのでしょうが・・・。
それが、昼過ぎには上がり帰る頃にはすっかり溶けてしまいました。あんなに降っていたのに。
3月3日は、結婚記念日なので妻が奮発して「切り身付きの真鯛のアクアパッツァ」を作った。いつもは、あらだけなのに今日は切り身も付いている。サフランも気持ち多めだったような気がする。我が家のアクアパッツァには、ジャガイモを入れる。普通は入れないようだが、ジャガイモがスープをたっぷりと吸ってこたえられない。魚も旨いが芋も旨い。
ワインは、大好きなアンセルミのIGT「SAN VINCENZO 2003」。このワインは、昔はSoave ClassicoのDOCでリリースされていたもの。アンセルミは、誰もが見とめるソアヴェの第一人者。それが、ここ数年のDOC制度のありかたに納得がいかないらしく、あえてSoave Classicoを名乗らずにワンランク下げてIGTでリリースしている。中身は、まごうことなきソアヴェ・クラシコである。それも、飛びきり上等のワインだ。
ワイン好き、それもイタリア・ワイン好きの人でも、ソアヴェを水っぽくて香りの薄いワインだと思っている人が多い。確かに、そういうソアヴェが多い事も事実。でも、ソアヴェとソアヴェ・クラシコは別物であることを知っている人は少ない。もともと、ソアヴェは、現在ソアヴェ・クラシコと呼ばれる丘陵地域一帯でのみ使える原産地呼称だった。それが、いつの間にか丘の裾野の平野部もソアヴェを名乗れるようになった。生産量の多い平地で作られた、品種も違えば作り方も違う、のどを潤すだけのワインが広く流通に乗り、ソアヴェのイメージを作ってしまった。
偏見なくソアヴェ・クラシコの優良生産者のワインを飲めば、ソアヴェ・クラシコがコート・ド・ボーヌの白ワインやカリフォルニアのソーヴィニョン・ブランと遜色ない事が分かると思う。もっともっと評価されて然るべきワインだと、アンセルミを飲んで改めて思った。
土曜日。床屋に行く。本当は先週予約していたのだが、アクシデントがあり行けなかった。予約しなかったので、早めに行くとやはり予約で一杯で、2時間近く待つ事になった。それで、渋谷から神泉、松涛と散歩した。20年前に済んでいた、富ヶ谷のアパートを探して歩く。山手通り沿いも随分変わっていて、アパートに曲がる道がどこだか分からない。井の頭通りから代々木八幡の駅に向う交差点も様変わりしていたが、パン屋の「ル・ヴァン」がまだあったおかげで見当がついた。僕が住んでいたボロ・アパートは今はなく、立派な家に建て変わっていた。たぶん、大家さんの息子さんが自宅に改築したのだろう。
そこから、昔歩いたように渋谷の街に向う。うろ覚えの道を迷い迷い歩き、東急本店の前に通じる通りに出る。この通りは、余り変わっていない。会社帰りに良く寄ったセブン・イレブンもあり、魚屋さんが経営している知る人ぞ知る定食屋も健在。円山町を抜けて床屋まで約1時間ばかりの散歩を楽しんだ。
髪を切ってもらい、お昼時だったのでどこに行こうかと少し考える。今度は、渋谷の街中を歩いてみようと思い、丸山町を抜け東急本店の前から宇田川町方面に向い、オルガン坂を上り公園通りをNHK方面に行く。途中、セレクトショップの建ち並ぶ一角方面に右折し、BEAMSやJOURNAL STANDARD等などは健在だったが、何軒かはなくなっていた。良く行ったカフェも靴屋になっていた。
広東麺のチャーリーハウスは、昔のまま残っていた。今はやりのラーメンでないためか、店内は昔からの常連さんばかりで若者は皆無。叉焼湯麺(チャーシュー・トンミン)を頼む。ここの麺は、「錦糸細麺」と呼ばれる綺麗な細面。スープもあっさり系だが、旨味がある。久し振りに食べたが、やはり美味しい。はやりのラーメン屋に並ぶ人の気が知れないなー。
帰りに小山に寄って「山形正宗 特別本醸造 おり絡み」を買って帰る。今年の「山形正宗」はとても良い。この酒も旨い。
今日は、待ちに待った「天青」蔵ツアーの日。殆どの参加者は、四谷「おかげさん」に集合してバスで行くが、僕は電車で現地集合。相模線は単線で途中の駅で上りと下りが待ち合わせをするので、距離の割には時間が掛かる。遠く丹沢山系を眺めながらのんびりと行く。
昨年、「天青」蔵に行くつもりで五十嵐杜氏とも話をしていたのだが果たせなかった。今年は、「千峰 純粋熊本酵母」の上槽日に合わせて蔵見学ツアーが企画された。ツアーの日に絞れるかどうか五十嵐さんも、ハラハラしたらしい。途中、気温が下がった頃にもろみの切れが悪くなったそうで、予定どうり上槽できてほっとした様子。
人数が多いので2組に分かれて見学する。熊沢酒造さんは、地ビールの「湘南ビール」も造っているのでビール組と日本酒組に分かれる。まず、お蔵見学。500石の蔵なのでこぢんまりとした施設。もろみのタンクも14本で、全て仕込むと500石になるとのこと。
見学の詳細は、近々「蔵見学」のページにアップしますので、そちらに譲るとして、併設されている創作料理「天青」で宴会。まず。今朝絞ったばかりの「千峰 純粋熊本酵母」で乾杯。まさに絞りたてで、これは旨い。フレッシュ感もあるが、思ったよりプチプチしていない。これは、低温で長期間の仕込みなので、もろみが暴れていないためなのだそう。続いて「湘南ビール」のピルスナー。
正直言って地ビールで、おいしいものは少ないので期待はしていなかったが、マスカット・フレーバーが心地良いビールで驚いた。スタウトやルビーも美味しくて、新たな発見があった。
「奈良萬」蔵の東海林さんの隣に座ったので、「奈良萬」の話をしながら、「天青」やビールを飲んでいたら、あっと言う間に時間が過ぎてしまった。電車の時間もあるため、名残惜しかったが宴たけなわの中を帰った。あれから、みんな何を飲んだんだろう。気になる。
お土産に、今朝絞った「千峰 純粋熊本酵母」と、その酒粕(だと思う)を頂いた。家に帰り、妻に飲ませると彼女も「美味しい〜」と飲んでいる。酒粕で甘酒を造ったが、これも旨い。娘が喜んで飲んでいた。蔵見学は楽しい。また行きたいなー。
ニッポン放送を巡るフジテレビとライブドアの戦いは、傍目で見ている分には面白いし、「株」取引の勉強にもなる。新聞報道では、TOBで三分の一以上の株を取得したフジテレビが、まずは第1Rと取ったらしい。
僕は、ライブドアの堀江氏は面白い人物だと思う。以前、朝日新聞のインタビュー記事で「お金で買えないものなどこの世にない」と言い切っていたのに、凄いなーと思った。日本を代表する新聞で、こういう反感を買うのが分かりきっていることを口に出来るというのは、なかなかできる事ではない。堀江氏のこの発言を読んで、「バ○と天才は紙一重」という言い古された言葉を思い出した。
ニッポン放送株を時間外取引という批判される事が予想される手段で買い占めるなど、バ○なのか天才なのか紙一重だ。敵対的買収が成功すれば天才だろうし、失敗すれば前者だ。今の所、前者になりそうな気配が濃厚だ。
堀江氏のような人物は、保守的でムラ社会の日本ではオミットされがち。そんことは、つい最近のプロ野球球団の買収失敗の経緯で堀江氏も学んだと思うのだが、同じ轍を踏んだ感じがする。部外者が、高みの見物をするには面白い争いだと思う。
幕張で開催されているフード・ショウ「Foodex」に行く。世界各国から様々な食材が展示され、試食・試飲できる僕のためにあるような催しなのだが、残念ながらボスと一緒なので、心からは楽しめない。仕事で行っているので「楽しむ」と言うのもどうかと思われる方もおられるだろうが、こうした展示会はまず自分が楽しむ、そうしてお客様に喜んで頂けるものを探すのが本来だと僕は思っている。
それはともかく、目指すのは我が愛する「ハモン・イベリコ・ベジョータ」である。久し振りに、本当に久し振りに味わいました。変わらず、美味しかったです。ただただ、満足。その他にも、ロモ・イベリコやイベリコ豚の頬肉のステーキ(これは絶品)、パルミジャーノ・レッジャーナ(娘のこぶし大のものを勝手に切り出して齧った)、本物の水牛のモッツァレラ、フレッシュのリコッタ、フォアグラ、カラスミなど食べまくりました。幸せだー。
ニューカレドニアの「フォアグラのテリーヌ」を自腹で買った。高級スーパーで売られている「フォアグラ」もどきでとは全く違う、ほぼ100%フレッシュのフォアグラを使用したテリーヌ。トレードショウの最終日なので、安く買えるのである。役得だー。
ただ、僕はフォアグラのどこが美味しいのか良く分からない。あん肝や新鮮な鳥や牛、豚のレバーの方が遥かに美味しいと思う。でも、一緒に行った某有名画伯が、「これは現地でないと食べられない、田舎の本当の鴨のフォアグラの味がする」と絶賛されたので、取り合えずこれをフォアグラのスタンダートにしようと思い買ってみた。本当に、これは美味しいのかなー???
帰りに「おかげさん」に寄り、先週の反省会をする。と言っても反省会とは妻へのエクスキューズで、ただ飲んで食べただけだが・・・。金曜日と言う事もあり、カウンターに1席だけ空いていた。お隣さんが、「山形正宗」の水戸部君のお姉さんが勤めている会社の方で、盛りあがった。初めて「おかげさん」に来られたらしいが、世間は狭いなー。
まず、先週蔵見学に行った日に絞った「天青」。肴は「初鰹」。鰹と天青は良く合った。ただ、この時期に「初鰹」と言うのは、どんなもんか? 鰹目当てで行ったのは事実だが、3月で「初鰹」とは季節感が狂う。やはり「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」である。まだ、青葉なんてどこにもない。
「ささ一 山田錦」、これは小山商店オリジナルの大吟醸だが、今一つ味の乗りが悪い。硬い感じがした。「袋吊り」の方が、数段上の感じ。佐久の花の「おりがらみ濃いヴァージョン」、「佐久の花 直汲み」などを飲んでいたら、いつの間にか11時になっていた。時の経つの早いなー。かなり酔って帰宅。良く寝られそうである。
土曜日。久し振りに市場に行き、豚肉と鰹節を買う。帰りに小山に寄り、よっちゃんや次男彼女(もう直ぐ嫁)と話す。来週の「独酌会」、十四蔵参加とのこと。僕の楽しみは「豊盃」。ここの蔵の純米は、燗にして膨らむ。僕の好きな酒。よっちゃんに倉庫から「田倉」を出してもらう。八幡の蔵元が醸す、有機栽培の米と芋で仕込まれたもので、なかなか手に入らないものの一つ。某蔵の仕込み水で割水にする。水5に焼酎6。1ヶ月後が楽しみ。
卵がなかったので、近所の地卵の専門店に行く。いつも買う「薄皮」(20個位で350円)がなかったが、「コーチンの薄皮」と言うのがあった。初めて見た。20個で400円、少し高いが買った。家に帰り割ってみる。黄身の色が濃く、プックリと盛りあがる。手で摘むともてる。久し振りに摘める卵だ。娘も試しにやらせてみたら持てた。箸でもつかめた。これは、久し振りのヒットである。
昨日、フードショウで買った、フォアグラのテリーヌと近所のパン屋のバケット、それとワインの夕食。日本人の食卓ではないなー、とも思うが美味しいから良いや。今日のワインは、妻のお気にいりのフミーリャのシラー。このワイン、1000円以下で買える赤ワインの中では、もっとも好きなもの。シラーは元々好きな品種ではあるが、このフミーリャのシラーは南仏物よりも過熟しているためか、果物の味わいが濃厚でそれでいてくどくない。果実の良い所だけを取り出して、味わいが深くてすっきりしている。美味い。
日曜日、久し振りに天然温泉に行く(妻と娘は先週行った)。天気は良いが肌寒い、露天風呂が心地良い。やはり、日本人は温泉である。気持ち良かった。
帰りにコストコに行ってみる。我が家は会員ではないが、見るくらい出来るだろうと思ったら、入場すら出来なかった。会員費は4200円。安いとは聞いていたが、どんなものあるのか分からないのに会員になるのは二の足を踏む。あきらめて、最近出来たサミットに寄った。
サミットで買った、ハムカツを肴にエビスの超熟仕込みを飲む。これが驚くほど美味かった。熟成期間が通常品の倍だそうで、香りが良い。先週飲んだ「湘南ビール」のピルスナーに近いものがあった。その後、一ヶ月前に仕込んだ「伊佐美」の割り水を燗した。昨日買った豚ロースを直火の上火で焼く。やはり、豚には芋焼酎だ。「伊佐美」の割り水は、水で半分に割ったとは思えないほど豊かな味わいで、柔かくしみる。割り水燗は最高だ。ゆるゆると手が進む。
夜は、昨日買ったコーチンの薄皮で妻が作ったカルボナーラ。ワインは、ディマーヨ・ノランテのサンジョベーゼ。卵が良いため、カルボのソースが濃い。それでいて、くどさや臭みなど何もない。白身も一緒にしているのに黄身の濃さが際立っている。カルボには、こうした良い卵を使うべきだと改めて思った。美味かった-。
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